ブラック企業で酷いサービス残業の仕打ちに出会ったら

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ブラック企業は、ほぼ間違いなく、労働者にサービス残業を命じてきます。

普通の会社でも、サービス残業が全くない会社は稀です。

よって、法令を平然と無視するブラック企業がサービス残業と無関係なはずはありません。

以下では、ブラック企業とサービス残業について考えてみます。

 

 

サービス残業の仕組み

サービス残業とは、労働者に所定労働時間を超える労働を命じても、その対価である残業代を支払わないことです。

 

例えば、1日の所定労働時間が8時間、1ヶ月の所定労働日数が22日の企業(X社)があったとします。

X社に勤めるAさんの基本給が250,000円だったとします。

X社の始業時間は午前8時30分、12時から13時までが休憩時間、就業時間が17時30分。

しかし、Aさんは、終業時刻の17時30分に退社することはまれで、普通の退社時間は、毎回19時45分ごろだったとします。なお、17時30分から45分までの15分は休憩時間です。

すると、Aさんの1ヶ月当たりの残業時間は1日2時間×22日で44時間です。

 

この場合、本来であれば、月給を1ヶ月当たりの所定労働時間で割って得た賃金率に125%を乗じた割増賃金率に、残業時間を乗じた割増賃金の支払いが必要になります。

 

計算しますと、250,000円÷(22×8=176時間)≒1,420円(通常の労働時間の賃率)、1,420円×125%=1,775円(残業時間の賃率)、1,775円×44時間(残業時間)=78,100円が残業手当の支払額となります。

 

ここで、X社が、基本給である250,000円しか労働者に支払っていないと、残業代の支払われていない44時間がサービス残業となります。

 

月給は、あくまでも所定労働時間に対する賃金で、残業に対する賃金の支払ではありません。

 

会社の経営者の中には、この基本的な事項が分からないで、基本給に残業手当が含まれると勘違いされている方もいらっしゃいます。

 

従って、残業をさせても基本給をしっかり支払えば問題ないと考えます。

しかし、それは間違いで、基本給に残業手当は含まれません。残業をさせた場合には、残業手当の支払いが必要です。

 

ブラック企業のサービス残業

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ただ、経営者が基本給に残業手当が含まれていると勘違いしている場合はまだよいでしょう。

その場合には、経営者にそれが間違っていることを指摘すれば、改善される余地があります。

 

しかし、ブラック企業の場合には、サービス残業が違法であること承知したうえで、サービス残業を命じてきますから、より厄介です。

 

特に、仕事をまだ覚えていない新入社員が、慣れなくて定時に仕事を終わらせることができず、残業をするような場合、残業代を支払うことなどもってのほかと考えています。

しかし、この場合でも、残業代を支払わなくてはなりません。

 

労働者が会社で働いた時間対しては、その労働者の労働が会社に貢献したかしないかとは無関係に、予め決められた賃金を支払わなくてはなりません。

 

サービス残業が違法であることの根拠は、労働基準法第37条1項です。

この条項において、使用者が法定労働時間(原則、1日8時間・1週間40時間)を超えて労働者に労働をさせた場合には、通常の労働の賃率の125%以上150%以下の割増賃金を支払わなくてはならない、と規定しています。

 

労働基準法は、労働者の権利を保護する法律です。

 

よって、労働者の残業時間が会社の利益に貢献しなかった場合には、残業代を支払わなくてよいなどという会社の経営者の言いそうなことは、この法律の中にはどこにもありません。

 

終業時間後も会社に残っておしゃべりやPCゲームをしていた場合は別ですが、会社の業務に従事していた場合には、会社は、その時間分の労働について、しっかりと賃金を払わなくてはなりません。

ブラック企業で長時間労働を強いられた時の対処法

 

 

サービス残業に対する対策

まずブラック企業でサービス残業を命じられた場合には、実際の労働時間をメモや、メールなどを利用して記録しておきます。

そして、その記録をもって、労働基準監督署に申告します。

監督署がサービス残業の事実を認めた場合、会社に是正勧告がでます。

会社に対して労働基準監督署から是正勧告が出た場合、この是正勧告を会社が無視した場合、検察庁に送検されますから、よほどのことがない限り、会社はこの勧告には従います。

この是正勧告には、過去のサービス残業に対する未払賃金の支払い勧告も含まれますから、労働者は、タダ働きした分の賃金を取り戻せます。

 

サービス残業がひどくて会社を辞める

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なお、あんまりサービス残業がひどい場合には、会社を辞めることも考えられます。

 

なぜならサービス残業と長時間労働は表裏一体です。

 

ただ働きをさせることができるからこそ、企業は異常な長時間の残業を命じることができるのです。

 

異常な長時間労働を会社は、法律どおり残業代を支払った場合、人件費が高騰して会社を維持できない場合がほとんでです。

えてしてそういった会社ほどブラック企業が多い。

 

サービス残業が恒常化しており、それに伴い、長時間労働が蔓延している会社にいると、心身の健康を病んで、取り返しのつかない事態になる場合があります。

 

そうであれば、早めの転職がかしこい選択です。

 

ちなみに、退職の直近の3か月間の時間外労働時間(残業時間)いずれも45時間以上であることを理由に退職した場合には、雇用保険の求職者給付(失業保険)を優遇して受けることができます。

サービス残業(長時間労働)が原因で会社を辞める場合には、この優遇制度を是非利用したいものです。

 

 

 

 

 

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